二月小世界集成

ここから何か拾い上げることが出来るなら、ぼくも少しは浮かばれます

ブログ開設と第ゼロ号(Numero zero)

挨拶

 こんにちは。
 ブログを開設しました。今度から、雑記類や長めの寝言はここに置いておこうと思います。
 話題に関しては、音楽のことや小説のこと、それから、最近始めたというプログラミングのことをつらつらと連ねていこうと思います。
 元々、とっ散らかった頭の中はついったに吐出してはいたのですが、140文字では意味の有る文章を書けそうに無いとき、それなりに一貫した文章として出力する場所が欲しいなあと思っていました。
 価値の有ることはかけそうにありません。ここはがらくた置き場になる予定です。ぼくらは、忘れるために、吐き出すのだ。

作者について

 春から新米エンジニアのIT戦士、自然科学畑の出身。昔、アマチュアバンドをやっていた。興奮すると早口になるオタク。

余談

 以下、余ったので本の話でもします。
 記念すべき(?)最初の投稿ということで、ウンベルト・エーコのヌメロ・ゼロという本が面白かったという話でも。

http://www.kawade.co.jp/np/isbn/9784309464831/

 ウンベルト・エーコはイタリアの大作家。「薔薇の名前」なんかは有名で、海外文学にうとい人も聞いたことがあるかもしれない。
 「ヌメロ・ゼロ」は大まかに言えばサスペンスだ。始まりはこう。とあるゴーストライターの青年がある日怪しげな人物に、これまた怪しげな仕事を依頼される。

「そうです。あるジャーナリストの回想。決して出ることのない日刊紙の準備にかけた一年間を語る本です。日刊紙の名前は『ドマーニ(明日)』」


 存在しない雑誌の創刊準備号——ゼロ号(Numero zero)をめぐる物語はジャーナリズムと陰謀論の取っ組み合いの上で転がり続け、世界の不確実性の闇へとフルスロットルで突っ込んでいく。
 エーコ最後の長編ということで、これは大作家が長年培ってきた技量の結晶だ。可読性と分量と面白さが奇跡的な配合となっている。かつて海外小説ビギナーだったぼくもスラスラと読むことができて、ちょっとコアな本を知っている感があり、こういうところで紹介もしやすく、大変お世話になっている。
 河出文庫から2018年11月に文庫化されている。この不確かな情勢の中で、今だからこそ確かに読む意味がある本の一つだと思う。

 以上。