二月小世界集成

ここから何か拾い上げることが出来るなら、ぼくも少しは浮かばれます

レコをした

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この前入手したギターアンプでレコーディングしてみた。
Blues cubeをスタジオで鳴らすのは二回目だった。このギターアンプはつまみによって0.5, 5, 15, 30のW数を選択できるという特徴があり、自宅とスタジオなど、場面によって出力のモードを切り替えることができて便利である反面、出力が変わればもちろん出音は変わるという問題があり、今回はその点に悩まされた。5から30Wの間は単純に音量が6倍されるだけ、などというものではなく、複雑な真空管アンプの振る舞いを模していると謳うだけあって、実に変化に富んでいる。出力を変えると、ヘッドルームの大きさとレスポンスのコンプ感が主に変わり、それに伴って中音域の膨らみと最低音域のコシが変動する。
難しい、というのが鳴らしてみた感想である。
ポイントはマスターボリュームの値だった。これが最大に近付くほど音が飽和し、唸りにも似た迫力ある低音が駆動する。ならば、出力を下げ、マスターボリュームを上げたほうが良いと判断し、今回は5Wで動かすことにした。レコーディングは静的な音楽活動である。試行回数を積んだ録音データを修正・変更していく過程を経るものであるため、ギター単体で聴いて感覚的に良いと思った音のままで集音を進めることにした。スタジオでのバンド練習・ライブの場面ではこうはいかないだろう、という不安があるものの、それはまた別に練習すべきだろう。
マイクはe906と57をそれぞれ立ててみたのだが、音はe906のほうが高音域の解像度とミドルやローミッドのフラット感が良い印象だった。ローエンドもなかなか撮れている。以前のレコーディングでは試しにbeta57を立てていたのだが、そちらはあまり思わしい音が撮れなかったため、評判の良いe906を購入したという経緯があり、目的は確かに果たされたようで満足している。ただ、マイクを二本立てて、ミックスで双方のキャラクタを混ぜたりしよう、と画策していたのだが、どうもうまくいかなかった。この辺り、実際はどういうミックスをしているのだろう。レコはまだ終わらない。