二月小世界集成

ここから何か拾い上げることが出来るなら、ぼくも少しは浮かばれます

G.A.S

最近はギターが楽しいので、機材とかの話します。

ジャガーを買ったのは去年の九月ギョッコードーfender made in japan hybrid 60’sシリーズという、つくりは日本製でピックアップだけ現行アメプロと同じものを使用したモデル。
いかしたギターを迎え入れたからには、それを活かさねばならぬと思い、奮起してスタジオへと担いでいった。Galatea2.0というオリジナルバンドのスタジオであった。持って行ったのはギターだけである。そして使うアンプはjc-120だった。

当方、ギターに関してはズブの素人なわけで、そんな奴がjc-120アン直したところでロックバンドなんか出来るわけなく。
しょうがないのでリードのムラマツ氏にEHX soul foodを借りてじゃかじゃかとやったのだった。
よく分からないが、金属音が鳴った。
ナンバガみたいな音だと思った。
soul foodはケンタ系の中でもざらっとしたファズ感が強いのだという。そういう毛羽だった歪みとジャガーのモダンPUのパワーが合わさってなんかカチッカチの音が出ただけ。でもそれがとても楽しかったので、それ以後はエフェクター集めに走ることとなる。
ちなみに、良い気持ちでジャキジャキとリフを弾いたら、他のメンバーは辟易していた。すまん。

まずは一通りの機材を集めねばなるまい。
とりあえず目標のギターサウンドを決めよう、という話になり、それは当然キャブス國光氏になる。
キャブス國光氏は、アンシュルスのライブ映像ではMarshallを使っていた。だが、某所の機材ブログ等を見ると、どうもVOX ac30なるギターアンプを使っているらしい。
向井秀徳も同じアンプをメインに使っている。
ならばと近所のスタジオへと行ってac30を使ってみた。
そのようにしてアンプの目標は決まった。

ケンタ系ペダル+ac30系アンプというサウンドメイクをしたいという漠然とした目標を抱えて機材集めを始める。
途中、空間系ペダルへとどハマりしそうになったり、トランスペアレント系ODを漁ったり、友達からエフェクターを頂いたりと紆余曲折あったものの、ケンタ風のWalrus audioのvoyagerと、VOXのnutube ac30系プリアンプを入手したので、ともあれこれでいくこととなった。

f:id:nigatsuTizu:20210122235038j:plain

いや、でけえよ。

スノコ系ボード&ソフトケースはとても良いと思ったのだが、思ったよりでかいし、調子に乗って乗せまくったらめちゃくちゃ重いし、ボード作成初心者丸出しである。
と、いうわけで、ボードをメインとサブに分けようと画策中。
ARIAの小さめのハードケースが安く売ってたのでこちらにコアシステムを詰め込もうと思う。メインのブースターとディレイとファズだけ詰めれば御の字で、他はサブボードに。二つに分ければ、両方持っていくにも可搬性に優れていて、便利だろう。

さて、VOXのプリアンプがあるのでジャズコでいいや、と思ってスタジオインし、頭を捻りながら弄ること数時間。
歪み感はとても良い感じなのだが、レスポンスというか、音の芯の感触や、音量を上げた時の音圧がどうにも本物のac30には至らない。
なら本物を使えば良いのだが、ac30が置いてあるスタジオは札幌で二つ、しかもライブハウスには無い。ライブハウスにないものを使って練習するのはどうなのだろう、と僕はベースの音作りで悩んだ経験からそう考えてしまうのだった。
アンプを探そう、と思ったのである。

ベース弾きだった時には、世のアマチュアベーシストが大抵そうであるように、僕もアンプに悩まされた。
基本的に、ベースアンプというのは二つだ。アンペグか、それ以外かである。
アンペグはたいそう素直なベーアンながら、たまにとんでも無くへたっているものがあったり、平凡すぎて個性がなかったり(出音は間違いなく最高ではある、念の為)と困ることがよくある。
で、アンペグ以外のベーアンに至っては基本扱いが難しい。ギターを弾き始めてからとてもよくわかるが、アンプが違えば、それはもう別の楽器である。ハートキーや、アコースティック、トレース、年季の入った謎のベーアンたち。ソリッドステートの安定したアンペグで育ったものからすれば、そこは異国の地。毎度スタジオに入って音作りしては裏切られ、試行錯誤し、でもライブハウスではアンペグ直結爆音が一番最高だったりすると、もうどうしようも無い。

ギターを本格的に習得しようと思い立ってから、そのような不自由しないセットアップを作成することが一番の望みだった。
誰にも負けない最高の音が出せる、とまでは望まないが、音像を常に自分の制御下に置きたいと思う。
家での音、スタジオの音、ライブハウスの音、を全て同じキャラクターにするには、アンプを買うほかはないだろうと思った。

ベーアンも今となっては小さいヘッドがいくつも出てるので、プリアンプではなくアンプヘッドを買うのも手だなと思う。トレースエリオットのELFとか。
ギターアンプも小型ヘッドがいい感じという噂を聞いた僕は、在宅仕事の合間を縫ってネットサーフィンするわけだが、どうにもしっくりくるものはなかった。VOXのMV50シリーズくらいかな。でも前の投稿でも書いたけど、VOXのacシリーズ以外のアンプデザインは微妙だなーとか思って敬遠した。流通はあり、安いので、そのうち買うかもしれない。
https://www.soundhouse.co.jp/products/detail/item/233926/

他のヘッドの選択肢としては、yamaha thr100hなどがあった。モデリング系のソリッドステートアンプ。出音が良さそうだったけど、問題は少し古めだという点。しかもfx loopやブースターのオンオフに専用フットスイッチ(でかい)が必要。さらに、PCでの設定やファームウェアアップデート機能があるが、これは全然アップデートされずに五年経っている。
モデリング系でも良いが、PCやスマホアプリとの連動はせいぜい保って向こう五年程度のものだろう。2025年にはスマホが必要かどうか怪しいところだ。
(余談)
アナログ信仰ではないけど、ハードウェアの信頼性はスタンドアロンにあると思う。ハードウェア同士の依存が過ぎれば拡張性は減る。しかも、外部の操作インターフェースを必要とするデバイスって、楽器としてどうなの、と思ったりもしなくはない。必要とするのなら、向こう百年は持つであろう接続端末を用意していただきたい。フォン端子*1みたいな。

で、この先はスピーカーの話も考え始めるのだけど、また今度。

*1:ギターシールドやラインケーブルに使用するフォン・コネクタはwikiによると1878年のボストンにて最初のものが作られたらしい。USBのstandard B端子は意外にも1996年制定と既に四半世紀経っているみたい。